2016年05月23日

三国志の戦い入門講座『夷陵の戦い』

 3月26日(土)に三国志ガーデンで開催されていた講座のメモです。
 菅原博之先生が講師です。前半はちらっと名士論。メモはだいぶ荒いです。

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 <さらっと名士論>
 潁川グループと曹操の思惑について。
 潁川グループとは豫州潁川郡の名士たちのグループで、司馬懿も陳羣により推挙されたため、広義のグループに含まれる。(私見:司馬懿って陳羣の推挙だったっけ…?めもミスかも…?)荀ケにより曹操陣営へのグループの取り込みが図られる。儒教前提の潁川グループにおいては「漢室の復興」が掲げる目標といえる。しかし、赤壁の大敗により天下統一が不可能になる。
 曹操と荀ケとの対立により潁川グループの勢力は後退するが、この赤壁大敗により、名士の支援が必要となり儒教的価値観を優先し、曹丕を後継として擁立することにより、再取り込みを図る。この時点で、グループの目標は「曹魏の建国」に。(私見:すみません、このあたりメモが混乱していて…。「赤壁前「漢室の復興」−後「曹魏の建国」」っていうメモに「曹操と荀ケの対立」が→されてて、それと別枠で「赤壁後に儒教優先→長男後継」とメモしてて、話の前後が分からなくなってしまいました。どう組み合わせても、話の前後がおかしくなって、なんでや…って頭抱えてます。)曹丕は自身の後ろ盾となった潁川グループを無視することはできなくなった。

 「反客為主」(兵法三十計)について。
 客の立場にいる者が主人の座に居直る策略。(軒を借りて母屋を乗っ取る、みたいなもの。)漸次、順を追って進めていく必要があるが、最終的に主導権を握る。
 曹操は黄巾の乱から漢王室を守るという「大義」により決起し、献帝を守り実質支配する。天下統一の折には「有徳」により禅譲を受ける、という道筋を考えていた。

 劉備と襄陽グループについて。
 「荊州学」:時代に合わせた孔子の教えを学ぶ学派。華北に比べ比較的治安が安定していた荊州に集まった名士。徐州虐殺により曹操への悪感情を持っている。
 諸葛亮と諸葛瑾は兄弟であり、人的ネットワークがあるといえる。そこに魯粛が取り込まれたか。

 <夷陵の戦いについて>
 「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」(孫子第三編謀攻編)
 なぜ劉備は陸遜を侮ったのか?
 「以て戦う可きと戦うべからざると知る者は勝つ。上下欲を同じゅうするものは勝つ。」
 余談として、日露戦争の仲介により、米国は日本の研究を開始した、とのこと。

 「鋭気を避け惰帰を撃つ」(孫子第七編軍争編)
 陸遜の思惑にはまる劉備。
 221年の段階で、4万の劉備軍は連戦連勝していた。陸遜の心理戦により、劉備軍の陣と補給路は長くなっていった。221年から222年にかけて、陸遜は持久戦を採り、不戦命令を出し守りを固めていた。劉備陣営の拠点は40ヶ所に、陣の長さは800里になっていた。そして7月の炎天下による兵の疲労が溜まっていた。
 「故に三軍は気を奪う可く、将軍は心を奪う可し。故に善く兵を用うる者は、その鋭気を避け惰帰を撃つ。佯(いつわ)り北(に)ぐるには従うこと勿れ。」(北=逃げる、敗北する)
 陸遜は敵が油断する隙を狙っていた。(孫子第六編虚実編より「故に善く戦う者は、人を致して人に致されず。戦いの地を知らず、戦いの日を知らざれば、則ち前は後ろを救う能わず、…」)

 「卒をみること嬰児の如し」(孫子第十編地形編)
 なぜ張飛は部下に殺されたのか?
 「卒をみること嬰児の如し、故に之を深谿に趨くべし。卒をみること愛子の如し、故に之と倶に死すべし。」

 「怒りを以て師を興す可からず」(孫子第十三編火攻編)
 戦う前から敗れていた夷陵の戦い。
 関羽の戦死により劉備は呉討伐の意向を示したが、諸葛亮と趙雲は呉より魏を討つべきと反対していた。
 「王は怒りを以て師を興す可からず。将は慍りを以て戦いを致す可からず。利に合えば而ち用い、合わざれば而ち止む。利に非ざれば動かず、得るに非ざれば用いず、危うきに非ざれば戦わず。」
 火攻めは焦土となるため、得るところが少ない。一度きりで、二度、三度とは使えない手である。
 乾季で空気が乾燥したところを、陸遜は火攻めにし、水路により上陸し、複数の渡河点から放火した。223年に劉備は死去する。

 「智者の慮りは必ず利害を雑じう」(孫子第八編九変編)
 智者はメリットとデメリットの両面を見る。強者の陥りがちな思考として、片面思考、相手を侮る、といったものがある。

 「隔岸観火」(兵法第九計)
 下手に動かないで、敵の状況、事の成り行きをじっと見守ること。両者の行方を見守り、最後に利を取るという点で「漁夫の利」に通じる。

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 個人的に、名士論は取り扱いが難しいと思いました。
posted by みなと at 00:00| Comment(0) | 三国志関連の講演会
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